神戸・ユダヤ文化研究会 第3回文化講座および総会のご案内
(対面およびオンラインでの開催)
コロナ禍の収束がなかなか見通せない状況が続いていますが、神戸・ユダヤ文化研究会では、今年度第3回目の文化講座を対面とオンラインの併用で開催いたします。コロナ禍の悪化によっては会場が不使用となる可能性もありますので、その場合はオンラインのみに切り替えざるを得ないかもしれません。しかし、この間オンラインでの参加が無理だった徳永恂元代表に登壇していただくことを含め、なんとか対面とオンライン併用での開催をめざしたいと思っています。徳永さんにはアドルノ/ホルクハイマー『啓蒙の弁証法』について、さらに川島隆さんにご自身が取り組まれたカフカ『変身』の新訳にまつわる話をテーマに講演いただきます。
対面での開催が中止になる可能性もありますので、本サイトで随時確認してください。
今回は講演に先立って総会の場を設けることになります。会員のみなさまは是非こちらにもご出席ください。なお、対面での参加に際しては、マスクの着用、手指の消毒など、コロナ対策を十分心がけていただきますよう、お願いいたします。
■日時:
2022年3月20日(日)
【総会】
12:30~13:30
【文化講座】
13:40~15:10 ① 川島隆さん講演+質疑応答
15:20~16:50 ② 徳永恂さん講演+質疑応答
■場所:
こうべまちづくり会館 2Fホール
〒650-0022 神戸市中央区元町通4-2-14
078-361-4523
https://kobe-machi-kaikan.city.kobe.lg.jp/
■参加方法:
対面での参加費は、正会員=無料、一般参加者=500円、学生=無料(受付で学生証をご呈示下さい)。
オンラインでの参加費は無料です。ご参加の詳細に関しては、神戸・ユダヤ文化研究会事務局( jjskoffice@yahoo.co.jp )までお問い合わせください。
■講演要旨:
「『変身』を日本語訳する」―― 川島隆(京都大学准教授)
このたびカフカ『変身』の訳を角川文庫から出すことになりました。この小説を日本語に訳すうえで特に難しいところや解釈が分かれる箇所、問題をはらんでいる言葉など、翻訳の過程で気づいたポイントをご紹介します。
「『啓蒙の弁証法』のコンステラチオン(星座的布置)をめぐって」―― 徳永恂(大阪大学名誉教授、本会元代表)
1.アドルノとの出会いと別れ、彼の墓の持つ謎。2.1940年代前半にアメリカで書かれたということの持つ意義。その社会的・思想史的背景。階級→大衆社会、マルクス→フロイト。3.「文化産業」の章と「反ユダヤ主義」の章との連関。4.「アウシュヴィッツ以後」の問題、芸術への期待。5.核戦争への沈黙。――アインシュタイン・フロイトの対話を超えて――
■講師略歴:
・川島 隆(京都大学准教授、本会会員)
1976年生まれ。京都大学大学院文学研究科研究指導認定退学。博士(文学)。専門はドイツの近現代文学。著書に『カフカの〈中国〉と同時代言説』(彩流社、2010年)、『図説アルプスの少女ハイジ』(共著、河出書房新社、2013年)などがある。
・徳永恂(大阪大学名誉教授、本会元代表)
1929年生まれ。東京大学卒業、北海道大学助教授、大阪大学教授等をへて、現在大阪大学名誉教授。本会元代表。1962年~64年ドイツにてアドルノに師事。著書に『社会哲学の復権』他多数、訳書にアドルノ/ホルクハイマー『啓蒙の弁証法』他多数。