神戸・ユダヤ文化研究会2019年度総会・文化講座(延期分)

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神戸・ユダヤ文化研究会2019年度総会・文化講座(延期分)

オンライン開催のお知らせ

 

外出の自粛が求められ、窮屈な日々が続きますが、お変わりありませんでしょうか。

先ごろお知らせさせていただきましたように、神戸・ユダヤ文化研究会では、さきの3月に開催できなかった総会・文化講座を、5月24日(日)にこうべまちづくり会館にて開催する予定でおりました。しかしながら、コロナ禍による緊急事態宣言の延長を受け、会場側もまた休館の延長を決定したため、会場に集まって総会・文化講座を開催することが実質的には不可能になりました。

事務局ではあらかじめこうした事態を想定し、総会・文化講座をインターネット上で開催するための準備を進めてまいりました。日時は変わらず、若干内容を変更したうえで、延期されていた総会・文化講座および懇親会を、以下の要領にてインターネット上で開催したいと考えております。

遠方にお住まいのため、従来おいでになりづらかった方にもご参加いただける、良い機会であるとも考えます。皆様のご参加をお待ちしております。

 

■日時:接続テスト

2020年5月17日(日) 13:00~14:00

■日時:総会・文化講座・その他

2020年5月24日(日)
総会 :13:00~14:00
文化講座:14:10~17:00
懇親会 :18:00~

 

■参加方法

※今回はインターネット上のみでの開催です。
会場の「こうべまちづくり会館」は閉鎖されております。
※※参加のためのURL、ミーティングID、パスワード等をご希望の方は、事務局(jjskoffice[at]yahoo.co.jp; [at]を@に変換してください)までご連絡ください。

 

■参加費

無料(※今回は暫定的に無料としますが、ご寄付等あれば歓迎いたします)

 

■文化講座

(※当会元代表、徳永恂による講演「マックス・ヴェーバーのアメリカ旅行をめぐって」につきましては、講師宅に安全な形でWeb環境を整えることができないため、延期いたします。この講演にかわり、討論会「ユダヤ人と感染症」を開催いたします。)

 

①講演:フランスにおけるユダヤ哲学―ジェラール・ベンスーサンの仕事

●講師 :影浦 亮平(京都外国語大学講師、本会会員)
●講演要旨
本講演ではフランスにおいてユダヤ哲学の大家として知られるジェラール・ベンスーサン(ストラスブール大学名誉教授)の著作『メシア的時間』(法政大学出版局、2018)と『ユダヤ哲学とは何か』を取り上げます。ギリシア語圏(フィロン)、アラビア語圏(マイモニデス)、ドイツ語圏(メンデルスゾーン、ヘルマン・コーエン、ローゼンツヴァイク、ブーバー、レヴィナス)におけるユダヤ教と哲学の出会い、そして常に母語から切り離されて語られることを運命づけられたユダヤ思想の展開について考察してみたいと思います。さらに現代哲学におけるユダヤ・メシアニズムの展開、直線的な時間進行を中断する出来事の到来としての「メシア的時間」が現代哲学の中でどのような位置を占めているかについても検討してみます。
●講師略歴
京都外国語大学講師、ストラスブール大学ドイツ・現代哲学研究センター客員研究員。2005年に京都大学総合人間学部卒業、2007年にストラスブール大学で修士課程修了、2012年に博士課程修了。哲学博士(ストラスブール大学)。専門は、フランス・ドイツの近現代哲学、倫理学、ヴァルター・ベンヤミン、ジョゼフ・ド・メーストル。著書は、Doxa(共著)、Joseph de Maistre and his European Readers(共著)、『現代スペインの諸相 』(共著)。修士論文と博士論文の指導教官はジェラール・ベンスーサン。

 

②討論会「ユダヤ人と感染症」

●討論テーマ
新型コロナウィルスの蔓延から、人類と感染症との関わりを問い直すような言説がいまあらためて注目を集めています。ユダヤ史という視点からこの問いに向き合うとき、私たちの前にはどのような展望が開けてくるでしょうか。

ペストやコレラ、梅毒やチフスといった感染症とユダヤ人とが結び付けられて語られてきたいくつかの歴史的契機を概観する一方、ユダヤ人たちの感染症に対するまなざしの変化にも着目しながら、目下の感染症に私たちがどう向き合っていくのか、ユダヤ史とともに考えていく手掛かりをさぐっていきたいと考えています。

主催者側からいくつかの話題や情報の提供は致しますが、参加者の各々がそれぞれに疑問や意見を呈示しあうような、自由な形式の討論ができればと思います。積極的なご参加・ご発言をお待ちしております。

 

 

2020年5月7日